ウイルスがパラダイムシフトを引き起こすか [らくがき]

仕事に対する意識も大きく変わることだろう。これを契機として、「働き方改革」などという些末なことではなく、正しい方向にパラダイムシフトすることを願うのだが。

職員の体調管理については緊張感をもって常識的に対応するという、ごく当たり前のことを遵守することが如何に重要かを社会全体が改めて認識したことだろう。

先ず、「発熱のある人は必ず休む」が当然のことになる。日々職員の体調管理に気を配り、発熱のある職員は問答無用で休ませるという対応が管理職の責務となる。

体調不良でも頑張るような、猛烈社員はヒーローではなく迷惑な存在となる。さらに、企業や周囲のスタッフも人手不足を理由に勤務を強要しない。今回の経験から、実際には、そんな状況でも現場はなんとか回っていくことが多くの職場でも認識されたようだ。

また、病気や病院に対する認識もようやく変わり始めた。例えば、風邪が完治するには一週間を必要とし、これより早く治ることはない。本来、この世には存在しない「風邪薬」なのだが、「総合感冒薬」などと称して病院から処方され、薬局でも売られている。薬品に入っている消炎鎮痛剤は熱を下げて痛みを軽減させるが、免疫を抑制し抗体産生を妨害して回復を遅らせる。

何れの製品にも必ず入っている「カフェイン」は、脳を興奮させて「だるさ」や「疲労感」をごまかすためのもの。しかし、風邪の回復を遅らせ、疲労回復にも逆効果となることが医学的に検証されている。

風邪薬は、極端な発熱を下げることや頭痛などの不快感を和らげるなど一定の効用はある。しかし、風邪そのものを回復させる効果は無い。むしろ、いたずらに飲み過ぎれば有害なのだが、医薬品メーカも医師もそのような真実はうやむやにして患者には伝えないし、医薬品メーカーは決して認めはしないだろう。

多くの人が、ちょっと熱があるとか、喉が痛い程度のことで病院を受診する。何らかの感染症のリスクのあることも考えず、わざわざ危険な病院へ行き、効果の無い風邪薬を処方してもらうことを希望する。これは無知が原因である。これに対し、イギリスなどでは、通常、風邪程度で病院などへは行かないし、行けば医師に怒られる。

風邪程度では病院へ行かないことが常識となるかは、日本人の民度にかかっている。そのことが、感染症を減少させ、無駄な薬品の消費も削減して、膨大な医療費の抑制に貢献できる。今こそ、医療に関する市民の認識に対する考え方を改める良い機会だと思う。

いやもっと重要なのは、医療全体を考え直すことだ。治療行為の中身を精査し、必要がない、あるいはむしろ有害な治療の氾濫を是正するためのパラダイムシフトを起こす絶好の機会だ。

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