妊娠中の喫煙者がVCを摂取すると子供の喘鳴が減少する [医学一般の話題]

妊娠中に母親が喫煙と同時にバイタミンC(VC)を摂取すると、その子供は喘鳴の発生が減少する。

*因みに、この国では、科学者や医師でさえ「ビタミン」と言っていますが、そのような言葉は存在しないのであって、正しくは「バイタミン」と発音します。

妊娠中に喫煙した女性を無作為にVC 500 mg/日またはプラシーボ投与群に割り付け、乳児肺機能に対する妊娠中の喫煙とVC摂取の影響について調査。

VCコホートとプラシーボコホートの両方で、母親は登録前1週間に1日あたり約8本のタバコを吸い、その後、子供が1歳になるまでに1日あたり約10本のタバコを吸った。

研究者らは、子孫が生後3か月、12か月、60か月のときに採取されたFEF測定値を分析。喘鳴は、四半期ごとに標準化された呼吸器アンケートを通じて評価。

生後3ヵ月、12ヵ月、および60ヵ月における呼気量25%〜75%(FEF25%〜75%)の強制呼気流量の縦断的分析では、母親がVCを摂取した子供は、プラシーボを受けた母親の子供と比較して有意に高い値が示された( P<0.001)。さらに、生後はサプリメントを摂取していないにもかかわらず、年齢が上がるにつれてFEF25%〜75%がより大きく増加した。

重要なのは、この研究結果によって、妊娠中の母親の喫煙と子供の喘鳴の発生との間に直接的な関連性があるという証拠が示されたことにある。

因みに、Forced expiratory flow (FEFx, VmqxX);努力性呼気流量とは、努力性呼出曲線のある特定部分の流量を表すもので、FEF25-75%はFVCの25%から75%までの平均呼気流量(MMF)を示す。

少々疑問なのは、電子スパイロメーターの検査は大人でもなかなかうまくできないのであり、まして、生後3ヵ月や12ヵ月の子供に強制呼気流量など測定できるとは思えないのですが。

出典文献
Vitamin C supplementation among pregnant smokers and airway function trajectory in offspring: a secondary analysis of a randomized clinical trial.
McEvoy CT, et al.
JAMA Pediatr 2024; DOI:10.1001/jamapediatrics.2024.0430.

引用文献
Why Do Kids of Smokers Wheeze Less When Mom Took Vitamin C During Pregnancy?
— Outcomes appear to be mediated by vitamin C's effect on improved airway function
by Elizabeth Short, Staff Writer, MedPage Today April 8, 2024