温暖化を目の敵にする風潮の愚 [環境問題]

トランプ米大統領がパリ協定からの離脱を発表したことについて、山本公一・環境相は2日、閣議後の記者会見で「環境大臣として山本公一個人として大変に失望」、「人類の英知に背を向けた」などと述べた。トランプ大統領の考えに興味は無いが、「人類の英知」とは何か。

大学院のゼミで、温暖化対策関連の事業を営む企業に勤めていた学生が、その研究目的を発表した際、「温暖化によって生態系が破壊される、、、。」と発言した。私は、温暖化で生態系が破壊されるなど、あり得ないことだと否定した。温暖化を政治問題化した政治家と、金儲けのネタにする企業にはおいしい話題かもしれないが。温暖な期間は生物にとっては極めて生きやすい時代なのだ。

現在よりも平均気温が10℃ほど高かったペルム紀は、世界中で大森林が繁茂して巨大な昆虫類が闊歩していた、生産性と多様性において豊かな時代であった。また、縄文時代が栄えていたのも現在よりも気温が3℃ほど高かったためであり、気温の低下によって滅びたのである。

300万年位前から、氷期と温暖期がほぼ10万年のサイクルで繰り返されるようになったが、温暖な時期はその中の1割に過ぎない。人類は、現代のような氷期と氷期に挟まれた例外的に温暖な運の良い時代に生きているのである。

最近の数千年では、夏の日射量は極小付近まで低下しているにもかかわらず温度は上昇している。この8000年間の乖離の原因を水田による農耕によるとする説もあるが、正確には不明である。理論上、とっくに氷期に入っているはずなのに、人為的に排出された温室効果ガスによって氷期の到来が先延ばしされているとすれば、それは人類にとっては喜ぶべきことと言える。

通常、温暖期では、気候は安定して暖かいが極めて短期間である。一方、寒冷期においては、気温は不安定で温暖な時期もある。しかし、その期間は長く、過去7回の氷期を見ると次第にその期間は長くなっており、次は10万年ほど続く可能性もある。全球凍結となる大氷河期ともなれば、人類は半数も生き残れないであろう。現在のように、寒暖の差が激しいのは氷期の特徴であり、すでに氷期に入りつつあるように思われる。一度始まれば、わずか数年で氷期となる。今、現在の温暖な気候にむしろ感謝すべきなのだ。

既に、寒冷化が始動しているとする様々な意見がある。真実は私にはわからないのだが、1つのニュースとして、ヨーロッパにおけるワインの生産量が、2016~2017の間に14.6%減少し、この傾向はさらに続いている。その原因は「霜」であり、気温の低下である。気温は地域差があるため、単純には比較できないが、例えば、南米の人々に聞くと、年々寒くなっていると答える。真実は、数年から数十年後までには明らかになると思うが、、、。

ついでに言えば、温暖化の原因をCO2とする説は極めて胡散臭いもの。CO2は温室効果ガスと言われているが、大気中に多く存在する物質の中で温室効果の最も大きいのは水蒸気。温室効果ガスと言われている気体の赤外線吸収波長域は、水蒸気では12マイクロメートル以上の領域を広範にカバーしているのに対し、二酸化炭素は15マイクロメートルの領域に限定されている。このため、温室効果に寄与する気体中、二酸化炭素の占める割合は多めに見積もっても全体の3%(97%は水蒸気)以内。
 
 「人為起源の」温室効果ガスのうち、二酸化炭素の占める割合が64%という環境庁のデータについては、これが温室効果に対するCO2の寄与率ではないということに注意が必要。大気中の二酸化炭素量は極めて微量。


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