幼児のオピオイド中毒死が増加するアメリカ [薬とサプリメントの問題]

National Fatality Review-Case Reporting System (NFR-CRSopens in a new tab or window) に報告された(2005年~2018年)幼児 731 人の中毒関連死の調査で、346 人 (47.3%)がオピオイドによることが示されています。

2005 年には、オピオイドは致命的な中毒の 24.1% に関与していましたが、2018 年には 52.2% に増加し、研究期間にわたって上昇傾向にあるとフィラデルフィア小児病院のクリストファー・ガウ医学博士らは述べています。

過去 10 年間で、子供たちはヘロイン、フェンタニル、投薬支援治療で使用されるオピオイド (メタドン、ブプレノルフィンなど) などの新しいオピオイド源に曝されており、これまでの公衆衛生の改善を逆転させました。

これまでもアメリカでは、オピオイドの過剰摂取による死亡例の増加が問題となっていましたが、驚くことに、近年では、5歳以下の子供の致命的な中毒に寄与する最も一般的な物質となっています。

致命的な小児中毒の予防には、特に、社会経済的格差に直面しているコミュニティにおいて、介護者の教育と介入の多面的なアプローチが必要であることを研究者らは強調しています。

臨床医は、精神状態の変化または呼吸抑制を伴う子供たちのオピオイド中毒について、高レベルの疑いを持って対応し、また、ナロキソンの適応症と使用について地域社会の理解を深めることが求められると述べています。

出典文献
Opioids Most Common Substance in Young Children's Fatal Poisonings
— Present in nearly one half of all reported cases, study found
by Jennifer Henderson, Enterprise & Investigative Writer, MedPage Today March 8, 2023