和製英語だけではない日本人作デタラメ言葉 [らくがき]

日本人作のデタラメ言葉が増殖している。これらのデタラメ言葉は、世界中で日本人だけが平然と使用しているものが多いのだが、そのことを全く知らない。そもそも、「和製英語」という表現も間違いであって、英語ではない。外国の言葉を日本人が勝手に作って良い道理はない。

例えば、リフォームは条例などを改正することであり、改築は「リノベイション」だ。では、「リホーム」ならどうかと言えば、その様な言葉は存在しない。他には、「仮想通貨」と言われているが、正しくは「暗号通貨:Cryptocurrency」であり、日本以外の全ての国で標準的に使用されている。そもそも、仮想のお金などは貨幣として存在しない。

また、日本人は、世界的に使用されている省略型を無視(知らない)して勝手に創作し、意味不明のカタカナ言葉を使用している。

例えば、アプリケーションの略は「アップ」だが、日本人は何故か、「アプリ」と言っている。

創作言葉の例では、ランニングマシン(トレッドミル:treadmill)、ベビーカー (ストローラー:stroller)、ガソリンスタンド(ガスステイション)、バックミラー(リヤビューミラー)、フロントガラス(ウインドシールド)、スキンシップ、ドクターストップ、ペーパードライバー、バトンタッチ、マジックテープ(Velcro)、パイプカットなど、書き出せば切りが無い。どれも、日本人が勝手に作ったカタカナ言葉であって、英語ではない。

日本製のアニメは世界的にも人気である。しかし一方で、「残念なアニメ」と言われているのをご存じだろうか。何やら意味不明の言葉を主人公が叫んでいたが、後に、それは英語やドイツ語のつもりだったらしいと知ったと話す外国人が多い。発音も文法的にも全く英語になっておらず、日本のアニメ制作者には英語が分かる人はいないのかと呆れているようだ。

発音が全く違うのはローマ字が影響しているのであろうが、このローマ字も、大正時代に、某国学者が日本人が発音し易いように一部の読み方を変更してしまっている。

奇妙な発音では、ほぼ全ての日本人は「Z」を「ゼット」と読む。アメリカ英語ならば「ジィー」、イギリス英語ならば「ゼッド」である。また、昔から、神を「ゴット」と呼ぶが、正しくは「ゴード」であり、外国人には全く通じない。

奇妙なことに、医学の専門家である医師や科学者たちでさえ、医科学単語の発音を間違えて平気で発音している。それらは、日本人にとって発音しにくいものに限らない。

例えば、アトピー(正しくは、エイトピック)、アルコール(アルコホール)、カテーテル(キャスター)、アンギオグラフィー(エンジアグラフィー:angiography)、ルーチン(ルチーン:routine)、プラセボ(プラシーボ)、チャンネル(チャネル)、アレルギー(アラジー; allergy) 、エネルギー(エナジー; energy) など。因みに、日本人は「gy」などの「g..」を「ギー」と発音するものと認識している。

さらに、最近特に感じている違和感は、単語のイントネーションを全て平らにしてしまう異常である。発音のお手本となるべきアナウンサー達が、率先してデタラメイントネーションを普及させているように感じられる。

最近の企業においては、複数の国の人たちが一緒に仕事をするため英語を実践的に話す機会が増えており、学校教育などを超えて確実に進化しつつあるようにも見える。しかし、一方においては逆に退化している側面もあり、二極化している印象がある。

この日本は、言葉において世界から孤立した奇妙な島国なのである。私は英語が得意でもなく、言語学者でもないので、偉そうに言える立場にはないのであるが、それでも、気になって仕方ないのである。

英語の微妙な発音は、日本人にとって聞き取りにくいことや発音が困難であることは確かである。この場合、カタカナ言葉にせず日本語を使えば良い。意味不明のカタカナ言葉を並べて英語のつもりで得意になるのは、どこかの都知事のように見苦しく公害であろう。