高ビタミンD療法は閉経後女性の骨密度・機能改善に効果無し [栄養の話題]

閉経後の女性に対する高用量コレカルシフェロール療法は、カルシウムの吸収は増加させて血清25(OH)Dレベルを30ng/mL以上に維持できましたが、骨密度、筋量、および筋機能への有益な効果は認められませんでした。

研究デザインは、無作為化二重盲検プラシーボ対照臨床試験。期間は、2010年5月1日から2013年7月31日。ウィスコンシン州マディソンの単一施設で実施。最終調査は8月8日。

対象は、ベースラインの25(OH)D レベルは14 ~27 ng/mLで、骨粗しょう症を発症していない75歳以下230名の閉経後女性。

介入は、毎日の白と月2回の黄色プラシーボ(N = 76)、毎日800 IUのビタミンD3と月2回の黄色プラシーボ(N = 75)、毎日白いプラシーボと月2回の50,000 IUのビタミンD3を(N = 79)の3群に分け、25(OH)Dレベルを30 ng/mL以上に維持。

カルシウムの吸収は、高用量群で1% (10 mg/d)増加しましたが、低用量では2%減少(P=0.005 vs high-dose arm)し、プラシーボ群でも1.3%減少(P=0.03 vs high-dose arm)しました。

しかし、脊椎、大腿骨頸部および骨幹部の骨密度、骨梁スコア、筋量、および“Timed Up and Go or five sit-to-stand test scores”の、何れの群にも差は認められませんでした。同様に、転倒の回数、身体活動、および機能にも群間に差を認めませんでした。

出典文献
Johnson, MS, Christina C. Lemon, et al.,
Treatment of Vitamin D Insufficiency in Postmenopausal Women.
JAMA Intern Med. Published online August 03, 2015. doi:10.1001/jamainternmed.2015.3874
A Randomized Clinical Trial ONLINE FIRST

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