オピオイドと抗うつ薬を使用する膝OA患者は転倒リスクが高い [膝OA]

オピオイドを使用した変形性膝関節症(膝OA)患者は、これらの鎮痛剤を服用していない者と比較して転倒リスクが22%高くなったと報告されている(adjusted RR 1.22, 95% CI 1.04-1.45, P=0.02)。

また、抗うつ剤を使用している膝OA患者は、2回以上転倒する確率が25% 高い(adjusted RR 1.25, 95% CI 1.10-1.41, P<0.0001)。

一般的に、オピオイドと抗うつ薬が高齢者の転倒リスクを高めることが示唆されており、特に新しい知見という程の報告ではないが。

変形性関節症イニシアティブ( the Osteoarthritis Initiative ;OAI)に基づくコホート研究による縦方向の分析。フォローアップは4年間。参加者は、ベースラインで45〜79歳の4231名。

患者を、(1) オピオイド、(2) 抗うつ剤、(3) その他の処方鎮痛薬、(4) 市販鎮痛薬、(5) 栄養、(6) 鎮痛剤を非使用の、階層的な順序で6つにグループ化し、毎年評価。

robust エラー分散による多修飾ポアソン回帰モデルを使用して, 次年度の再発性転倒 (≥ 2) リスクに対する鎮痛効果の影響を、人口動態、健康状態、行動要因について調整後推定。

オピオイドの使用は、ベースラインから36ヶ月までに2.7% から3.6%へと増加したが、他の処方鎮痛剤はこの期間中に16.7% から 11.9% に減少した。

尚、80%以上の患者が他の鎮痛剤ないしは栄養剤を使用していた(NSAIDs、コンドロイチン、グルコサミン、メチルサルフォニルメタン、ないしはs-アデノシルメチオニンなど)。

出典文献
Analgesic use and risk of recurrent falls in participants with or at risk of knee osteoarthritis: data from the Osteoarthritis Initiative.
W.-H. Lo-Ciganic, L. Floden, J.K. Lee, et al.,
Osteoarthritis and Cartilage 2017; doi: 10.1016/j.joca.2017.03.017.

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