妊娠中喫煙による新生児肺機能低下と呼吸器合併症をビタミンCが減少させると報告 [医学一般の話題]

妊娠中の喫煙者のビタミンC摂取は、新生児の肺機能を改善して新生児肺機能低下と呼吸器合併症を減少させ、喫煙による子宮内悪影響のいくつかをブロックさせると報告されています。

研究デザインは、無作為化二重盲検試験。2007年3月~2011年1月に、太平洋岸北西部の3拠点で実施。妊娠中喫煙者は159名( ビタミンC76名、プラシーボ83名)。妊娠中の非喫煙者の新生児は76名。介入群は、ビタミンC500mg / D( N = 89 )、およびプラシーボ(N = 90)に無作為に割り付けて実施。出生直後および1年後のPFTを比較、喘鳴などをフォローアップ。

メインアウトカムは、新生児肺機能年齢は72時間以内にメイン成果と主要評価項目を測定し、新生児肺機能(ratio of the time to peak tidal expiratory flow to expiratory time [TPTEF:TE])と、キログラム当たりの 受動的呼吸コンプライアンス(passive respiratory compliance per kilogram [Crs/kg])を測定。

セカンドアウトカムは、1歳時点のPFT結果と喘鳴の発生率。

TPTEF:TEは、VC (n=76)はプラシーボ(n=83)と比べて0.383 vs 0.345 (adjusted 95% CI for difference, 0.011-0.062 ; P=0.006)、Crs/kgは、1.32 vs 1.20 mL/cm H2O/kg (95% CI, 0.02-0.20; P=0.01)でした。VC群は1歳時点で喘鳴が減少していました(15/70 [21%] vs 31/77 [40%]、相対リスク0.56 (relative risk, 0.56 [95% CI, 0.33-0.95]; P=0.03)。尚、PFT結果には有意差はありませんでした。

なお、新生児肺機能への喫煙の影響は、母親のα5ニコチン受容体(rs16969968) (P<0.001 for interaction)の遺伝子型に関連していました。

出典文献
McEvoy C, et al.
Vitamin C supplementation for pregnant smoking women and pulmonary function in their newborn infants: A randomized clinical trial.
JAMA 2014; DOI: 10.1001/jama.2014.5217.

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