軽度頭部打撲でも血液脳関門の破壊と自己抗体が上昇する [医学一般の話題]

コンタクトスポーツにおける脳震盪は慢性外傷性脳症にリンクされていることが知られています。しかし、アメリカンフットボール選手の調査で、脳震盪に至らない程度の打撲でも脳血液関門にダメージを受け、有害性と関連する自己抗体S100Bが急激に出現することが示唆されています。

3大学のフットボールチームの選手(67名)から、脳震盪を経験していない者57名を対象に血液サンプルをゲームの前後に採取して検査。プレーヤーの頭へのヒット数は、ビデオのレビューと試合後のインタビューによりモニター。

S100B血中値およびS100B自己抗体を測定し、直接および逆イムノアッセイで補正(n=15、ゲーム数5)。イベントの結果は、拡散テンソル画像(DT)を6ヶ月間隔で評価、同時に、認知・機能評価も実施(n=10)。

血液脳関門の破壊(BBBD)によって特徴付けられるS100Bに対する自己抗体レベルの上昇は、軽度の脳打撲の最大数を経験したプレーヤーにおいて、繰り返されるイベント後一過性に上昇しました(図3SHH、P <0.01)また、単なるボディコンタクト数との間には相関は認められませんでした。

Nicola Marchi, Jeffrey J. Bazarian
Consequences of Repeated Blood-Brain Barrier Disruption in Football Players
PLoS ONE 2013; DOI: 10.1371/journal.pone.0056805.

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