迷走神経刺激による肺障害の緩和 [医学一般の話題]

迷走神経切除により、マウスの:Ventilator-induced lung injury (VILI) による肺障害の悪化が認められ、迷走神経刺激で、虚血・再灌流障害・高用量換気群の肺障害が緩和されると報告されています。

 迷走神経切除は、肺のアポトーシスを促進しますが、迷走神経の電気的・薬物的刺激は、VILIによるアポトーシスを減少させます。in vitroではありますが、迷走神経依存炎症・アポトーシスはα7nicotinc acetylcholine receptor、周期性伸長依存経路はc-jun N-terminal kinase と 、tumor necrosis factor receptor superfamily, member 6に影響を与えます。

.人工呼吸による肺障害の本体は、mechanotransduction(機械的刺激の受容・伝達機構)であり、肺組織の周期性伸長により炎症が誘発されるようです。また、神経免疫系調整は迷走神経を介して、c-jun N-terminal kinase と tumor necrosis factor receptor superfamily、 memberなどの炎症系へ影響を与えています。

 鍼灸治療における作用機序の説明と、さらなる応用が期待されます。

Claudia C. et al.
Neuroimmune Regulation of Ventilator-induced Lung Injury
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 183. pp. 471-482, (2011)

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