若い腰痛患者の30年後の椎間板変性と症状との関連性 [腰痛関連]

若い腰痛(LBP)患者の初期腰椎椎間板変性(DD)が30年後の変性変化、痛み、および障害の進行を予測するかを調べた研究の結果、それぞれのディスクの進行性変性変化は予測するが、痛み、障害、および臨床症状は予測しなかったと報告されている。

LBPを有する20歳の75人の兵士の腰椎をMRIによって検査。30年後被験者に連絡が取れた69人中35人が痛みと障害のアンケートを満たし、35人中26人について臨床的およびMRIによる再検討を行い、信号強度(SI)の減少およびその他の変性変化について評価した。SIの低下と疼痛/障害スコアの関連は、Kruskal-Wallis H testで分析。
(信号強度(SI)の減少は、椎間板の水分量の減少を示す)

腰椎椎間板の総数130中、SIの減少は23(18%)から92(71%)に増加(0.9 to 3.5 per subject during the follow-up)。DDの分布は、ベースライン時には、ほとんどがL4–L5およびL5–S1ディスクであったものが、下部4ディスク間でほぼ均等に変化。 ベースラインでSIがわずかに低下していたディスクは、健康なディスクと比較して、フォローアップ後大幅に低下(57%対11%、P <0.001)。 その他の退行性変化もこれらのディスクでより一般的。

但し、ベースラインでのDDの重症度は、現在の痛みや障害との有意な関連性は認められなかった。

つまり、椎間板の変化と腰痛には関連性は無いということ。

出典文献
Sääksjärvi, Simoa, Kerttula, Liisa, Luoma, Katariina, et al.
Disc Degeneration of Young Low Back Pain Patients
A Prospective 30-year Follow-up MRI Study
SPINE: October 1, 2020 - Volume 45 - Issue 19 - p 1341-1347
doi: 10.1097/BRS.0000000000003548

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